口臭外来に対応しております
口臭は、口腔トラブルだけを原因として発生するものではありません。
鼻や消化器の疾患を原因として、不快な口臭が生じることもあります。虫歯や歯周病ではないのに口臭が気になる、口臭を指摘されたというときには、ばば耳鼻科・日帰り手術クリニックの口臭外来をご利用ください。
当院を受診していただき、原因として口腔トラブルや消化器疾患が疑われると判断した場合には、それぞれを専門とする提携医療機関をご紹介いたします。
このようなお悩みはございませんか?
- 朝起きた時にのどが乾いている
- 朝起きたときに口の中が粘ついている
- よく風邪をひく
- 口臭が強い
- 家族に口臭を指摘された
- 無呼吸はないがなんとなく日中だるい
- いびきがある
- 集中力がない
一つでも心当たりがある方は隠れ鼻づまりかもしれません。
コップやビニール袋などに息を吹き込み、深呼吸をしてから中をにおうと、口臭の簡単なセルフチェックができます。気になったときには、一度当院にご相談ください。
鼻閉(鼻づまり)による口呼吸、特に隠れ鼻づまりによるパフォーマンス低下について
朝、起きた時にのどが乾いていませんか?
隠れ鼻づまりは、夜間睡眠時に鼻閉症状が最も悪化し、日中は症状がなくご本人も気づいていない状態を指します。
しかし、睡眠時の鼻閉による口呼吸は、十分に加温加湿されていない空気を吸うことになります。
口から肺までの粘膜が乾燥したり、睡眠の質にも悪影響を及ぼします。
睡眠の質の低下は、日中の集中力やパフォーマンスの低下に繋がります。
成長期のお子さんでは、顎(中顔面)や身長などの成長障害や学業不振なども指摘されています。(鼻の機能参照)。
鼻呼吸の重要性
脊椎動物のなかで人間だけが唯一、口呼吸もできるようになったといわれています。これは、進化の過程でヒトは水際生活となり、潜るための息こらえを覚えたことで発声機能も獲得したためです(アクア説)。発声によるコミュニケーション機能を持ったことと引き換えに鼻呼吸が疎かとなり弊害も生じています。
鼻の機能
温湿度調整
鼻汁は1日1L分泌され、そのうち700mlは加湿に使われています。日本の真冬のような冷たく乾燥した空気を吸っても、温度34℃湿度90%程度にして肺に送られます。
これは鼻内の鼻甲介にある血管網(海綿静脈叢)が、温度刺激などで反射的に反応し空気に水分や熱を与えます。空気を鼻からはく時も鼻甲介で空気中の水分が吸収され(再回収)次の呼吸に備えます。
空気清浄
鼻はよくできた空気清浄機です。6μmまでの粒子の8割は鼻粘膜で除去されます(1mm=1000μm)。粒子の大きさは、スギ花粉(30μm)、PM2.5(2.5μm以下)、細菌(1μm程度)、ウイルス(0.3μm未満程度)です。口呼吸により主に1-3μmの粒子が肺に到達沈着しやすくなります。
口呼吸により温湿度調整機能、空気清浄機能が障害され、のど・肺は乾燥や感染しやすい状態になります。
嗅覚
ヒトの嗅覚遺伝子1000個以上のうち3割は使われていません。それは視覚に切り替えられたからと言われています(視覚遺伝子は3個)。視覚に追いやられた嗅覚ですが、においで当時を鮮明に思い出す反応(プルースト効果)や、認知症との関連などまだまだ解明が必要な機能です。嗅神経細胞は鼻腔の天蓋粘膜にあります。
共鳴
鼻づまりや副鼻腔炎の際の鼻声は、共鳴機能が障害されるために起きます。
気道抵抗
病的な鼻づまりは改善が必要ですが、必要な鼻づまりもあります。鼻入り口から肺までの全気道抵抗の約6割は鼻腔抵抗です。この抵抗があるために大きく深い呼吸ができます。鼻腔抵抗が低すぎると浅く早い呼吸になり効率が落ちます(エンプティノーズ参照)。副鼻腔で産生される一酸化窒素も肺のガス交換を良くする働きがあります。
口呼吸は気道抵抗が低くなり、肺へ届く一酸化窒息も少なくなり効率の悪い呼吸となっています。
脳温調整
鼻腔天蓋は脳の底である頭蓋底です。鼻腔天蓋に空気が通り気化熱で頭蓋底が冷やされ(空冷)、また鼻腔近くにある眼の静脈の一部が頭蓋内に入り冷やされ(水冷)ることにより脳温調整されます。病的な鼻づまりは脳温調整機能が障害され、運動パフォーマンスや集中力の低下に繋がります。
その他
通り過ぎる鼻は良くない。エンプティノーズ(empty nose syndrome)について
見た目の鼻内の空間は広いにもかかわらず、強い鼻閉感、空気が通る感覚がわからない、乾燥感、呼吸障害、うつ症状、などが出現した状態です。原因の多くは下鼻甲介手術です。欧米を中心に流体力学と神経反射をターゲットに研究が進められています。当院では、病的な鼻づまり、必要な鼻づまりをよく見極めた上で、可能な限り下鼻甲介を温存した鼻閉改善手術を行っています。また、エンプティノーズの方にはコットンテストなどを行い、改善が見込まれる場合は機能回復手術も行います。
口臭の原因
口臭は大きく「生理的口臭」と「病的口臭」に分けられます。
生理的口臭は主に生理的現象を、病的口臭は病気を原因として発生します。
生理的口臭
生理的現象、口にしたものなどを原因として起こる口臭です。基本的には、特別な治療は必要ありません。気になる場合は、歯を磨いてお口を清潔にしたり、口臭ケアグッズを使用するなどして、軽減できます。
- 起床時、緊張時、空腹時など、唾液の分泌量の低下によって起こる口臭
- 月経期間中、妊娠中など、ホルモンバランスの変化によって起こる口臭
- ニンニク、ニラ、アルコールなどの摂取、喫煙などによって起こる口臭
- 実際にはにおっていないのに、気にしすぎることで起こっていると思い込む口臭
(心理的口臭)
病的口臭
病気を原因として起こる口臭です。その病気に応じた医療機関での治療が必要になります。
歯を磨いたり、口臭ケアグッズを使用するだけでは、その場凌ぎの対策にしかなりません。
- 虫歯や歯周病に伴う、口腔内の細菌の繁殖によって起こる口臭
- 慢性副鼻腔炎、のどの炎症などによって起こる口臭
- 消化器疾患によって起こる口臭
- 糖尿病によって起こる口臭
口臭の検査
問診の上、慢性副鼻腔炎が疑われる場合には、レントゲン検査、CT検査、内視鏡検査、血液検査などを組み合わせ、診断します。
扁桃炎が疑われる場合には、尿検査、血液検査、細菌培養検査などを行い、診断します。
口腔トラブルや消化器疾患が疑われる場合には、提携する専門の医療機関をご紹介いたします。
耳鼻科で行う口臭治療
慢性副鼻腔炎の治療
少量のマクロライド系抗生物質による薬物療法を行います。薬物療法で十分な効果が得られない場合には、手術の適応となります。
当院では、慢性副鼻腔炎に対する日帰り手術に対応しております。
扁桃炎の治療
のどの痛みや炎症を抑える薬、(細菌感染を原因としている場合は)抗生剤による治療を行います。また併せて、生活指導習慣も行います。
1年に何回も扁桃炎が繰り返される場合などは、手術も検討します。
提携歯科医院での口臭治療
虫歯や歯周病などを原因として口臭が生じている場合には、提携する歯科医院をご紹介いたします。
門真団地バス停から徒歩5分の位置にある、ばば歯科医院です。