コラム

2024.08.17

慢性中耳炎を放置するとどうなりますか?

こんにちは。ばば耳鼻科クリニック 院長の馬場です。
今回はタイトル通り、慢性中耳炎を放置するとどうなるのか?についてお伝えさせていただきます。

慢性中耳炎を放置すると…?

結論として、慢性中耳炎は、放置すると深刻な問題を引き起こす可能性があります。
耳の慢性的な感染や炎症が続くと、以下のような症状やリスクが増加します。

聴力の低下

慢性化すると中耳の機能が損なわれ、聴力が徐々に低下します。

耳漏や痛みの増加

持続的な耳漏(耳からの排出物)や痛みが生活の質を低下させます。

中耳の構造破壊

長期間の炎症は中耳の構造を破壊し、さらに深刻な聴力損失を招くことがあります。

合併症のリスク

放置することで、細菌感染が進行し、顔面神経麻痺や髄膜炎などの合併症を引き起こす危険性があります。

生活への影響

日常生活での不便さや不快感が増し、社会生活や仕事に影響を与えることもあります。

対処法と予防策

早期診断と治療が最も重要です。耳に異常を感じたらすぐに耳鼻科医に相談し、適切な診断と治療を受けましょう。慢性中耳炎の治療には、抗生物質の投与、耳洗浄といった保存療法での改善をまずは目指します。
しかし、これらの治療での改善が見込めない場合には手術が検討されます。

ばば耳鼻科クリニックでは、慢性中耳炎の手術を「日帰り」で実施しています。

治療以外にも、耳を清潔に保ち、耳を刺激する行動(例えば頻繁な鼻すすりなど)を避けることで、再発の可能性が少なくなります。

まとめ

慢性中耳炎を放置すると、様々な健康リスクを伴う可能性があります。症状を軽視せず、早期に対応することで、聴力の維持と健康的な生活を保つことが可能です。耳の健康を守るために、日頃からのケアと適切な医療機関でのチェックを心がけましょう。

文責

ばば耳鼻科・日帰り手術クリニック 院長 馬場奨

  • ・医学博士
  • ・日本耳鼻咽喉科学会 専門医
  • ・日本アレルギー学会 専門医
  • ・厚生労働省 補聴器適合判定医
  • ・難病指定医

2020年9月にばば耳鼻科クリニックを開院。耳や鼻の日帰り手術の診療に力を入れ、可能な限りの完治をめざした治療に取り組んでいる。2024年10月には医院名を「ばば耳鼻科・日帰り手術クリニック」と改め、耳と鼻の日帰り手術に注力。また、常に患者の立場になり、各所にモニターを設置して「医療の見える化」を行っているほか、利便性の向上や診療の質を高めることにも注力している。

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