もしかして難聴かも!?このようなことでお困りではございませんか?
- きこえづらさを感じる
- 人の話をききとれないことが増えた
- 特に後ろから声をかけられたときなどに反応できない
- きき返すことが多くなった
- テレビなどのボリュームが大きすぎると指摘された
- 話す声が大きいと言われる
難聴は、日常生活のさまざまなところでサインを出しますが、ご自身では意外と気づけません。ご自身だけでなく、お子さんを含めたご家族にこれらの症状・状態が見られたときには、お早目の受診をおすすめします。
難聴の種類とその原因
難聴は、その原因となっている部位・疾患によって、以下のように分類されます。
伝音難聴 | 感音難聴 | 混合性難聴 | |
---|---|---|---|
原因は? |
疾患としては、鼓膜穿孔、滲出性中耳炎、耳小骨連鎖不全など |
→疾患としては、老年性難聴、騒音性難聴、突発性難聴など |
→疾患としては、慢性中耳炎、耳硬化症など |
症状は? |
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補聴器は? | 特に有効 | 有効 | ある程度有効 |
伝音難聴:鼓膜穿孔
中耳炎や耳かきによる外傷などによって、鼓膜に穴が開いてしまった状態です。
中耳炎の種類によって、難聴のほか、耳の痛み、耳垂れ、耳鳴り、発熱など、さまざまな症状を伴います。
治療法
抗生剤の点耳薬の使用や内服などによって炎症を抑えます。
鼓膜が自然に塞がらない場合には、鼓膜形成術、鼓室形成術などの手術が必要になります。
伝音難聴:滲出性中耳炎
中耳での炎症が滲出液を発生させ、正しく排出されずに溜まっている状態です。
難聴、耳閉感などの症状を伴います。
治療法
消炎剤や抗ヒスタミン薬の内服治療を行います。
場合によっては、鼓膜切開も行います。滲出液を排出させ、換気を改善します。
感音難聴:老年性難聴
加齢に伴い、空気振動を電気信号として脳細胞へ伝達する「有毛細胞」が減少することで発症します。
難聴を主な症状としますが、ご高齢の方はQOLへの影響も大きく、活動範囲が狭くなったり、人と会う・話すことに消極的になるなどして、うつ病や認知症の発症につながることも懸念されます。
治療法
軽度であれば、補聴器を用いて聴覚への刺激を促したり、生活習慣を改善することで、進行を抑えることが可能です。
両耳で老年性難聴が重度にまで進行すると、人工内耳を設置する手術も検討する必要があります。
感音難聴:騒音性難聴
長時間、持続的に騒音にさらされることなどを原因として、有毛細胞が障害されて発症します。
難聴を主な症状とします。老年性難聴だろうと放置して(老年性難聴を放置していいわけではありませんが)、治療が遅れるケースが目立ちます。
治療法
進行を抑えるため、騒音にさらされないことが大切になります。職務上難しい場合には、耳栓の使用も有効です。
騒音性難聴に適した補聴器なども開発されているため、その使用も検討します。
感音難聴:突発性難聴
あるとき突然発症する難聴です。ウイルス感染、ストレス、内耳循環障害などが原因ではないかと言われていますが、はっきりしたことは分かっていません。
通常、あるとき突然片側の耳がきこえなくなります。難聴のほか、耳鳴りやめまいを伴うこともあります。
治療法
突発性難聴は、特に早期治療(発症後1週間以内)が大切になります。
ステロイドホルモン剤や血管拡張剤の投与、高圧酸素療法などの治療が行われます。
混合性難聴:慢性中耳炎
急性中耳炎の慢性化、耳管の詰まりなどを原因として起こる慢性の中耳炎です。
難聴のほか、耳閉感、耳垂れ、めまいなどの症状を伴います。
治療法
抗菌薬の点鼻薬での投与、または内服での投与が行われます。
進行の程度によっては、鼓膜形成術や鼓室形成術が必要になります。
混合性難聴:耳硬化症
アブミ骨の固着を原因として発症します。内分泌もかかわっているとされ、妊娠によって悪化するケースも見られます。
難聴のほか、耳閉感、めまい、耳鳴りなどの症状を伴います。多くは、耳の症状については両耳に現れます。
治療法
固着したアブミ骨を取り出し、人工骨と置き換える手術を行います。